リースバックは、自宅を買主(買取業者)に対して売却し、その買主と賃貸借契約を締結して、自分は従来どおり自宅に住み続けるという仕組みです。自宅を売却してしまうという点でリバースモーゲージ(「リバースモーゲージ」の項を参照)とは根本的に違っています。
リースバックのメリットは、①自宅を売却しても、今の自宅に住み続けられる、②比較的に早く、自宅の現金化ができる、③引っ越しが要らない、④近隣の方や知人・友人などに、自分が自宅を売却したことを、とりあえず、知られずに済む、⑤(買主との契約にもよりますが、買戻し特約の条項をつけることにより)将来的に買い戻せる可能性がある、⑥買主が自宅の固定資産税を負担しますので、自分としては自宅の固定資産税の支払が不要となる、などがあげられます。
リースバックのデメリットとしては、(1)買主(買取業者)への売却なので、売却代金が(一般の第三者に売却する場合の)相場よりも低くなることがある、(2)(買主が負担して支払う自宅の買取り代金額の年間利回り等を考慮して賃料額が定められることがあるので)買主へ支払う毎月の賃料が通常の賃料相場よりも高くなることがある、(3)(買主との契約の内容にもよりますが)修繕費は借主(自宅の売主たる自分)負担とされていることもある、(4)買主から自宅を買い戻しする際に売却時よりも高めに買い戻し代金を払うことになってしまうことがある、などがあげられます。
いずれにしましても、リースバックは、買主(買取業者)との契約内容によって違ってきますので、買主(買取業者)の選定がまず重要となります。いくつかの候補先となる買主(買取業者)をピックアップのうえ、それぞれの契約内容、そのメリット、デメリット等を充分に比較検討することが肝要です。